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2014年3月23日日曜日

生存者ゼロ

著者:安生 正
発行:宝島社
値段:750円+税
久しぶりに本を読みました。前に書いたかと思いますが、テレビドラマに夢中で本を読む時間がなかったのです。ウィルスが人間を襲い町が壊滅していくのをどのように食い止めるか、というパニック小説です。おもしろいのでどんどん読み進められます。途中で混乱しても読み進めることができます。
北海道の人々に申し訳ないなと、思ってしまう内容です。

2014年3月19日水曜日

ペテロの葬列

著者:宮部みゆき
発行:集英社
値段:1800E
うーん、しんどかった。迫力が無かった。宮部みゆきはもっと面白い。だらだらと文章が続くようなことはしない。と思っていたのですが。
でも、もしかすると私の体調がよくなかったのかもしれません。一気読みする作品だという評も見ましたから。

この本の装丁が好きです。いかにも本らしい本と私には思えます。
これがカバーをはずした状態です。
最初にカラーの絵が綴じてあります。
この固さ、背表紙のゆるやかなカーブ、分厚さ、光る様子などなどが好きです。


2013年8月1日木曜日

高校入試 (湊 かなえ)

先日、大阪に行ったとき紀伊国屋書店で買いました。
 著者のサイン入りです。なんか嬉しい。
著者:湊 かなえ
発行:角川書店
値段:1400(税別)
まず、サイン入りという言葉に惹かれ、帯にある「渾身の」という言葉にも興味を持ち、買いました。登場人物の視点で話が進みます。でも、登場人物が次々と入れ替わり立ち替わり名前がでてくるので、しまいにはどうでもよくなってしまいます。読んでいて奇妙な浮遊感があるのは心理描写だけで物語が進むからでしょうか。
映画などになると面白いのかもしれません。

2013年7月11日木曜日

鷗外選集 

最近、おもしろい本が無くていろいろと探していましたがどうも見つからない。これには、読書をする集中力の欠如も自分にはあります。
面白くなければ、読み捨ててしまう本もたくさん出てきました。
この本、気に入っています。
森 鷗外の作品を石川 淳という作家が選集としてまとめたものです。全部で17巻あり、これは第14巻です。
 この装丁が好きです。表紙は布製。約2㎝の厚さの本です。この綴じ方も気に入っています。紙も分厚い紙でめくりやすいものです。ちなみに、最近の文庫本で厚さを調べてみると、2㎝だと500ページくらいになります。
 森 鷗外という人も著者近影というこんな写真が写してありました。
 この本は419ページです。
何回か難語句をこのブログで掲載しましたが、すべてこの本から取り出した言葉です。
本は「諸国物語」の上巻。著作権フリーなので、インターネットでは
で読むことができます。
これは980円でした。岩波書店。


2013年6月17日月曜日

諸国物語 2

諸国物語が面白くなってきました。文章がうまいといえばいいのか読みやすいといえばいいのか、私は文学者ではありませんのでどう表現すればいいのかわかりません。
これまで覚えていなかった、もしくは忘れてしまっている字もさらにたくさん出てきています
須つ→これで「まつ」と読むそうです。
彼誰時→たそがれどき(字の並びが反対のように思えます)
吭→のど(喉のことです)
銜える→くわえる 
逈か→はるか(今では遙か)
鐫める→ちりばめる(散りばめるに同じ。こんな字は知らなかった)
刓びる→ちびる(けずるとも読むらしい)
嚝しい→むなしい
愆る→あやまる(謝るですよね)
瀋む→にじむ(滲むです)
腮→あご(えらでもいいらしい)
鯡→にしん
胡籮蔔→にんじん(これで人参)
赫い→あかい(いつもより濃い赤に思えます)
翹つ→つまだつ
辞書にも無い字がたくさんでてきます。

2013年6月12日水曜日

諸国物語

「時間は黄金(こがね)の沓(くつ)を穿いて逃げる。」
                               鷗外

○覚書
山毛欅→ぶな
鵠の鳥→こうのとり
為方ない→しかたない
佩びる→おびる
莟→つぼみ
鶉→うづら(「づ」に注意、昔は「づ」、今は「ず」
葬→とぶらひ
欷歔→「き」と「きょ」→すすりなき
わずか2ページを拾い出すだけでこれだけの見慣れない漢字。このブログできちんと表示されるかも気になります。
日頃、推理小説だとかハードボイルドだとかくらいしか読まない習慣は、漢字を忘れ去れるのに十分です。昔(若い頃)は読めていたはず?

2013年5月12日日曜日

藁の楯

著者:木内一裕
発行:講談社文庫
値段:571円(税別)
今、本屋の店頭に山積みになっている本。ノンストップで読めるとあったように思い、買いました。すぐに読めてしまいました。おそらく、映画の方が面白い。


2013年5月10日金曜日

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

著者:村上 春樹
発行:文藝春秋
値段:1700円+税
村上春樹が講演をしただとか、ベストセラーだとか色々話題の多い作品なので買ってみました。
私には、合いません。

2013年5月3日金曜日

百田尚樹

売れているようです。
あちこちの本屋さんでこのような販売の仕方がしてあります。話題の人になってしまいました。テレビでも何度か見たことがあります。作家というには、ざっくばらんな性格の方のようで好ましい印象を持ちました。
ただ、前にも書きましたが、百田尚樹の作品は、この写真の「海賊と呼ばれた男」よりももっと良い作品があります。
本屋大賞という賞がどんな賞なのか私にはわかりませんが、もしこの写真の本が該当したのならちょっと違うと言いたい。もっと良い作品の方を認めて欲しいからです。
「錨を上げよ」(上下2巻)もいい。確かブログに掲載したはずなのですが、それも今見あたりません。

2013年5月2日木曜日

夢を売る男


著者:百田 尚樹
発行:太田出版
値段:1400E
 前に「海賊と呼ばれた男」を読み、書評を記しました。今回の書もこれに類するのかと思いましたが、こちらの方が百田尚樹らしくて面白い。「海賊と呼ばれた男」は、途中で読み捨てました。書かれている内容がいかにも自伝的であり、その人の一生をだいたい調べたという感じでたいしてよくありませんでした。出光という石油会社の社長の一代記だったらしい。
こちらの「夢を売る男」は、途中で自分を出してくるなどの工夫をしながら出版界の現状をレポートしたような雰囲気でした。
今、あちこちの書店で、百田尚樹をベストセラー作家として店頭に書物が並んでいます。少し嬉しい。この作家の文章はどことなく五十嵐貴久に通じるものがあるように思えます。五十嵐貴久は最近では中途半端な内容の小説が多くなってしまい残念です。
この百田尚樹も「海賊と呼ばれた男」でもうだめになってしまったかと思っていましたが、まだまだ面白い本が書けそうです。

2013年3月29日金曜日

世にも奇妙な人体実験の歴史

著者:トレヴァー・ノートン
発行:文藝春秋社
値段:1800円+税
とてもおもしろい。最初から最後まで気を抜けません。よくもまあ、これだけ調べたなあという感じです。お勧めです。特に理科系が好きな方に。

2013年3月18日月曜日

解錠師

著者:スティーブ・ハミルトン
発行:ハヤカワ文庫
値段:940E
「このミステリーがすごい」がよく売れる本になってからかなりの年数が過ぎました。そこに紹介された作品数も相当数に登ります。したがってどうしても「えっ、これが?」と言いたくなるような第1位も出てくる訳です。この本がそうだとは言い切れませんが、私はのめりこめませんでした。
おもしろいと言えばおもしろい、でも、他の人に勧めるかというとそれはない。
「鷲は舞い降りた」とか「大聖堂」のように熱中する読み物ではありませんでした。
今読んでいる矢月秀作の「もぐら」の方がよほど気楽で読みやすい。もっともこのシリーズもすぐに飽きてしまいそうです。もうすぐ紹介します。

2013年3月14日木曜日

コインロッカーベイビーズ

著者:村上 龍
発行:講談社文庫
値段:876円(税別)
同年代の作者とわかり、この著者の若い頃の作品を読んでみました。久しぶりに若い頃に読んだ椎名麟三の作品などを思い出しながら読みました。後世に残したい作品の一つでしょう。ここのところ、生きることに厳しい作品は読んでいなかったのでずっしりきました。



2013年2月7日木曜日

シャーロック・ホームズ家の料理読本

著者:ファニー・クラドック
発行:朝日新聞出版
値段:760円+税
これはだめでした。自分の作る料理の参考になるかと買ってみたのです。少し読むとわかるのですが、ここに書かれている食材と、身近にある食材に違いがあり、「あれ、これ手にはいるかな」と思ってしまう料理がたくさんあるのです。
シャーロック・ホームズはいかにもおいしいものを食べていたのだとわかりますが、今の私の環境では調理できそうにないものが多かったのです。
途中で読むのをあきらめました。
残念・・・

2013年2月3日日曜日

六番目の小夜子

著者:恩田 陸
発行:新潮文庫
値段:550円(税別)
青春物語です。誰も死なないのがいい。ホラーに近い物語です。いや、これはホラーです。「鎮火報」が面白かったので同じ作者の作品としてこれを選んでみました。面白いには面白い。ただ、一ヶ月ほど過ぎると話の展開も忘れてしまいそうになる内容だと思います。


2013年1月26日土曜日

コモリと子守り

著者:歌野晶午
発行:光文社
値段:1700円+税
 この作者は初めて読みます。最初数ページは面白かった。しかし、後はだらだらとした展開で読み進むのが大変でした。何度か捨てようとしました。でも、私はこの本の作り方(紙の綴じ方)が好きなので我慢しました。コモリはひきこもり、子守りは文字通りの子守りの話です。話の展開にも無理があります。

2013年1月24日木曜日

64

著者:横山秀夫
発行:文藝春秋
値段:1900円+税
 この人の作品、これまでに「半落ち」など読みましたがそれなりに面白かったのです。それに加え、この帯の文言につられて買ってしまいました。警察小説です。人が入り組んでややこしい。組織のひずみをぐちゃぐちゃと並べ立てられていて騙し騙されでなんだかなあという展開。上下関係の厳しさを訴えながら平気で上下が逆転する(これがおもしろいのかもしれないが)。現実味のある話でありながら現実味に欠ける、という内容でした。

2013年1月21日月曜日

55歳からのハローライフ

著者:村上 龍
発行」幻冬舎
値段:1500円+税
久しぶりに読み応えのある本に遭いました。うれしい。
最初は55歳からのハローワークだと思いこんでいて、奇妙な感覚にとらわれました。きちんと読まなければいけません。
この本の読み応えは、なんといっても現実感があふれていることです。登場人物の気持ち、意識が前にどこかで感じた自分の思いと重なっているのです。5つの中編から構成されています。全編に流れているのはお茶(水分)。5つの作品の主人公の誰もがお茶を飲むことで心に落ち着きを取り戻し、バランスの取れた判断ができるようになっています。この点、うなずけるし面白い。お茶はいい。
また、5編の主人公は、その誰もが現実打開の努力を少しします。小説だからと読んでいると現実味が薄れますが、よくよく考えてみるとそのような打開は結構自分でもやっているのです、ということに気づかされる内容です。「なぜそんなことを」と聞かれても説明のしようのない自分なりの努力(現実打開のための)はあるのです。
読んでいる途中、作者の年齢が気になりました。どうしてこううまく55歳という年齢の意識をうまく表現できるのかということに興味が湧いたからです。なるほどとうなずける年代でした。
お勧めします。


2013年1月11日金曜日

機龍警察

著者:月村 了衛
発行:ハヤカワ文庫
値段:720円+税
最初の展開はすばらしい。しかし、後著者の想像力に付いていけなくなります。スーパーヒーローが出てきますが、何度も同じ過去の戦いを強調して今の局面がたいしたことはないと言い続けます。なんとか終わりまで読みました。若い人向けの本かもしれません。

2012年12月21日金曜日

七つの会議

著者:池井戸 潤
発行:日本経済新聞出版社
値段:1500円+税
 いつものシチュエーションの最後のほっとする展開。落ち着いてのめり込めます。ただ、途中で飽きてしまいました。話はおもしろい。